カスタムロールとは
カスタムロールは、フラクソン利用者に付与する許可スコープを、職務や利用目的ごとにまとめるための機能です。たとえば「営業閲覧」「サポート担当」「請求確認」のようにロールを作り、新しく招待する利用者へ初期設定として適用できます。
カスタムロールは、フラクソン側の利用範囲を管理するための設定です。kintone側のアプリ権限やフィールド権限を広げるものではありません。
標準ロールとの違い
| 種類 | 主な用途 | できること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 標準管理者 | テナント設定、ユーザー管理、接続設定などを管理する。 | 管理画面と管理者向け機能を利用できます。 | 名前変更や削除はできません。 |
| 標準利用者 | 一般的なフラクソン利用者として生成AIからkintoneを使う。 | 管理者が許可した範囲でRemote MCPを利用できます。 | 管理画面の設定変更はできません。 |
| カスタムロール | 利用者の職務別に初期許可スコープを分ける。 | 読み取り、集計、コメント追加などの初期範囲をまとめられます。 | 管理者権限を持つカスタムロールとしては使いません。 |
使う場面
部署ごとに範囲を変える営業は案件確認、サポートは問い合わせ確認、経理は請求確認だけに分けたい場合。
最小権限で招待する新規利用者を毎回手作業で細かく調整せず、決まった初期範囲で招待したい場合。
PoCと本利用を分けるPoC参加者には読み取りだけ、本利用メンバーにはコメント追加まで許可したい場合。
監査しやすくする誰がどの業務目的の許可範囲で利用しているか、管理者が説明しやすくしたい場合。
設定する内容
| 項目 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| ロール名 | 管理者と利用者が意味を理解しやすい名前にします。 | 営業閲覧、サポート担当、請求確認 |
| 説明 | どの部署・業務のためのロールかを書きます。 | 営業部が案件と顧客情報を確認するためのロール。 |
| デフォルト許可スコープ | 新しく招待する利用者に最初から付けるフラクソンの利用範囲です。 | レコード検索、集計、コメント追加 |
| 利用ユーザー数 | そのロールを使っているユーザー数です。削除や変更前の確認に使います。 | 12人 |
作成から招待までの流れ
- 職務ごとに、生成AIで何をしたいかを整理します。
- 必要な操作を、読み取り、集計、コメント追加、更新などに分けます。
- ロール名、説明、デフォルト許可スコープを登録します。
- ユーザー招待時に、該当するロールを選びます。
- 必要な利用者だけ、個別に許可スコープを調整します。
- 利用開始後は、監査ログと問い合わせ内容を見ながらロールを見直します。
変更時の考え方
| 変更 | 影響 | 確認すること |
|---|---|---|
| ロールのデフォルト許可スコープを変更する | 新しく招待する利用者の初期値に反映されます。 | 既存ユーザーの許可範囲は別途確認します。 |
| 既存ユーザーのロールを変更する | 所属ロールの表示や分類が変わります。 | 個別に調整済みの許可スコープを維持するか、明示的に変更するかを確認します。 |
| カスタムロールを削除する | そのロールを使っているユーザーや未完了の招待がある場合、削除できないことがあります。 | 利用ユーザー数、招待中ユーザー、代替ロールを確認します。 |
| 標準ロールを変更する | 標準管理者・標準利用者は基本的な役割を保ちます。 | 名前変更や削除ではなく、必要な範囲の調整として扱います。 |
設計例
| ロール名 | 想定利用者 | 初期許可の考え方 | 避ける操作 |
|---|---|---|---|
| 営業閲覧 | 営業担当、営業マネージャー | 案件・顧客の検索、件数集計、要約を中心に許可。 | 金額や契約条件の自動更新、削除。 |
| サポート担当 | 問い合わせ対応者 | 問い合わせの検索、件数集計、コメント追加を許可。 | 顧客情報の一括更新、個人情報フィールドの取得。 |
| 請求確認 | 経理・バックオフィス | 請求状態や期限の確認、集計を許可。 | 金額変更、請求先変更、削除。 |
| PoC閲覧 | 検証参加者 | 少数アプリの読み取りと集計だけを許可。 | 書き込み、ファイル取得、機微情報を含むアプリ利用。 |
安全上の注意
- カスタムロールは、kintone権限を広げません。利用者本人がkintoneで見られないアプリやレコードは、フラクソン経由でも利用できません。
- ロールだけで安全性を判断せず、アプリ別利用制限、フィールド制御、監査ログをあわせて確認します。
- ロール名は、利用目的が分かる名前にします。「特別」「一時」など、後から意味が分からなくなる名前は避けます。
- 書き込み、削除、ファイル取得を含むロールは、対象アプリと運用手順を決めてから有効にします。
- 異動や退職時は、フラクソンロールだけでなく、kintone権限と生成AIサービス側の所属も確認します。